ジュニアサッカーの試合前にできる熱中症対策とは?

ジュニアサッカーの試合前にできる熱中症対策とは?

ジュニアサッカーの試合前は、体調・暑さ指数(WBGT)・水分補給・服装と休憩場所を確認することが熱中症対策の基本です。特に子どもは体温調節が未発達で、試合に集中すると不調を伝えるのが遅れることがあります。試合当日の朝から無理のない補給と体調確認を行い、暑さが厳しい場合は出場時間の短縮や中止も含めて判断します。

試合前に行う熱中症対策

1. 朝から体調を確認する

出発前に、子どもの顔色、元気の有無、食欲、睡眠、発熱や腹痛・下痢などの症状を確認します。少しでも体調が悪いときは、本人が「出られる」と言っていても、無理に参加させないことが大切です。

  • 熱がある、または体が熱っぽい
  • 強い疲れや頭痛、吐き気がある
  • 下痢や嘔吐がある
  • 朝から水分をほとんど取れない
  • 睡眠不足で普段より明らかに元気がない

このような場合は、練習や試合への参加を見合わせるか、主催者や指導者に相談してください。体調不良を暑さのせいだと決めつけず、症状が強い場合は医療機関への相談も検討します。

2. 試合前から少しずつ水分を取る

水分は、会場に着いてから一度に大量に飲むのではなく、朝から試合開始まで少しずつ取ります。喉が渇いていなくても、移動中や待ち時間にこまめに飲めるよう、本人がすぐ手に取れる場所に飲み物を用意します。

短時間の移動や軽い待機では水でも対応できますが、暑い環境で長時間過ごす場合や、汗を多くかく試合では、電解質を含むスポーツドリンクなどが役立つことがあります。ただし、糖分の多い飲料を日常的に大量に飲ませる必要はありません。

水分補給の量は、年齢、体格、気温、湿度、運動量によって変わります。チームで決められた給水の時間だけに頼らず、指導者と相談して、試合前・ハーフタイム・交代や休憩のタイミングで飲めるようにします。

3. 当日の暑さとWBGTを確認する

気温だけでなく、湿度や日差しなどを反映したWBGT(暑さ指数)を確認します。WBGTが高い日は、気温がそれほど高く見えなくても熱中症の危険が高まります。

確認する項目は次のとおりです。

  • 試合時間帯のWBGTと気温
  • 日なたで行う試合か、日陰があるか
  • 風があるか、湿度が高いか
  • 給水や休憩の回数
  • 体調不良者が休める涼しい場所の有無

危険な暑さが予想される場合は、保護者だけで判断せず、主催者や指導者に試合時間の変更、休憩の追加、出場時間の調整、中止などを確認してください。大会の運営基準がある場合は、その基準を優先します。

4. 暑さに合わせた服装を準備する

吸汗・速乾性のあるウェアを選び、帽子やタオル、着替えを用意します。待機中にユニフォームや防具を着たまま長時間日なたにいると体温が上がりやすいため、試合以外では指示の範囲で上着や不要な装備を外します。

保冷剤や冷たいタオルを持参すると、休憩中に首、わきの下、足の付け根などを冷やすために使えます。ただし、冷やすことだけで長時間の暑さを補えるわけではありません。まずは日陰や冷房のある場所で休ませ、水分も取らせます。

5. 試合会場では日陰と休憩場所を先に確認する

会場に着いたら、ベンチやテントなどの日陰、飲み物を置く場所、体調不良時に休める場所を確認します。日陰がない場合は、チームのテントや簡易的な日よけを使用できるか、主催者に確認してください。

試合前のアップや待機で体力を使いすぎないことも重要です。暑い日はアップの時間や強度を調整し、アップ後に汗をかいたまま日なたで待たせないようにします。

試合前の食事と過ごし方

試合前は、普段食べ慣れている消化のよい食事を基本にします。脂っこいものや食べ慣れないものを大量に食べると、胃の不快感や吐き気につながることがあります。

朝食や試合前の食事を抜くのも避けますが、暑さで食欲がないときに無理に食べさせる必要はありません。主食、消化しやすいおかず、水分などを、試合開始までの時間に合わせて分けて取ります。

前日は十分な睡眠を取り、試合当日の移動中も車内の暑さに注意します。駐車した車内に子どもを残すことは、短時間でも避けてください。

子ども本人とチームで決めておきたいこと

子どもには、「気持ちが悪い」「頭が痛い」「ふらふらする」「足がつる」「寒気がする」と感じたら、すぐに大人へ伝えるよう事前に伝えます。本人が我慢したり、試合を続けたい気持ちを優先したりすると、対応が遅れるおそれがあります。

指導者や保護者は、次の対応をあらかじめ共有しておくと安心です。

  • 給水をいつ行うか
  • 体調不良を誰に伝えるか
  • 休ませる場所はどこか
  • 保護者へ連絡する方法
  • 救急要請が必要な場合の担当者

特に、練習や試合中に「休みたい」と言った子どもを、根性や本人の希望だけでプレーに戻さないことが重要です。

試合前でもプレーを止めるべき症状

試合前やアップ中に、頭痛、吐き気、めまい、ふらつき、強いだるさ、筋肉のけいれん、意識がぼんやりするなどの症状があれば、すぐに運動を中止させます。

涼しい場所へ移し、衣服をゆるめ、体を冷やしながら、意識がはっきりしていて自分で飲める場合に限って少しずつ水分を取らせます。意識がもうろうとしている、呼びかけへの反応が悪い、けいれんしている、吐いて飲めない、症状が改善しない場合は、飲み物を無理に飲ませず、周囲に助けを求めて救急要請を行います。

症状が一度よくなっても、その日の試合に戻すかどうかは慎重に判断してください。熱中症が疑われる状態での再参加は、指導者や保護者だけで決めず、必要に応じて医療機関へ相談します。

試合前の確認チェックリスト

  • 発熱や強い疲れなど、普段と違う症状はない
  • 朝から食事と水分を取れている
  • 試合時間帯のWBGTと天候を確認した
  • 飲み物をすぐ取れる場所に用意した
  • 帽子、タオル、着替え、冷却用品を準備した
  • 日陰や涼しい休憩場所を確認した
  • 給水と休憩の方法を指導者と共有した
  • 不調を感じたらすぐ伝えることを子どもと確認した

ジュニアサッカーの試合前は、飲み物を持たせるだけでなく、体調確認、WBGTの確認、暑さを避ける場所の確保、休憩と給水の計画まで行うことが大切です。少しでも体調に不安がある場合や、危険な暑さが予想される場合は、出場を控えることも熱中症対策の一つです。