ジュニアサッカーで膝靭帯を損傷した場合、どのような症状が出る?

ジュニアサッカーで膝靭帯を損傷した場合、どのような症状が出る?

ジュニアサッカーで膝の靭帯を損傷すると、受傷直後の痛みや腫れ、膝の動かしにくさ、膝崩れなどが出ることがあります。ただし、症状だけで前十字靭帯(ACL)や内側側副靭帯(MCL)などの損傷を特定することはできません。

転倒や接触のあとに強い痛みがある、膝が大きく腫れた、体重をかけられないといった場合は、骨折や半月板損傷なども考えられるため、スポーツを中止して整形外科を受診してください。

膝靭帯を損傷したときに出やすい症状

膝靭帯の損傷では、次のような症状が一つまたは複数現れます。症状の強さは、損傷した靭帯や損傷の程度によって異なります。

  • 膝の痛み
  • 膝の腫れや熱っぽさ
  • 膝を曲げ伸ばししにくい
  • 歩く、走る、階段を上る動作がつらい
  • 膝に力が入りにくい
  • 膝がガクッと崩れる、抜ける感じがする
  • 受傷時に「ブツッ」「ポキッ」といった感覚や音があった
  • 靭帯の位置に沿った押したときの痛み

受傷時に音や感覚がなくても、靭帯損傷を否定できません。また、強い腫れがない場合でも、部分損傷や別のけがが隠れていることがあります。

靭帯の種類によって症状はどう違うか

症状には傾向がありますが、実際には複数の靭帯や半月板などを同時に傷めていることもあります。以下はあくまで見分ける手がかりです。

靭帯 起こりやすい状況 出やすい症状の傾向
前十字靭帯(ACL) 急な方向転換、ジャンプからの着地、相手との接触など 受傷時の痛み、膝の腫れ、膝崩れ、不安定感
内側側副靭帯(MCL) 膝の外側から強い力を受けるなど 膝の内側の痛みや押したときの痛み、内側の腫れ、不安定感
外側側副靭帯(LCL) 膝の内側から強い力を受けるなど 膝の外側の痛みや押したときの痛み、外側の不安定感
後十字靭帯(PCL) 膝を曲げた状態で前から強く打つなど 膝の奥の痛み、腫れ、階段を下りるときの不安定感など

前十字靭帯や後十字靭帯は膝の内部にあるため、痛む場所だけで損傷の有無を判断するのは困難です。膝崩れを繰り返す場合は、競技を続けることで別の部分を傷める可能性もあるため、自己判断で練習に戻らないことが大切です。

受傷直後に膝が腫れる場合に考えられること

サッカー中のけがで、受傷後まもなく膝が大きく腫れる場合は、膝の関節内に血液がたまっている可能性があります。前十字靭帯損傷のほか、骨折や膝関節内の損傷でも起こるため、靭帯損傷だけとは限りません。

一方、膝の内側や外側が時間をかけて腫れる場合は、側副靭帯の損傷などが考えられます。ただし、腫れ方だけで重症度を決めることはできません。

ジュニア世代で特に注意したい症状

成長期の子どもは、靭帯だけでなく骨や成長板(骨の成長に関わる部分)を傷めることがあります。大人と同じように見えるけがでも、成長期特有の損傷が含まれる場合があるため、痛みを我慢して競技を続けるのは避けてください。

次のような場合は、できるだけ早く整形外科で診察を受けます。

  • 膝が急に大きく腫れた
  • 痛くて体重をかけられない、歩けない
  • 膝が伸びきらない、または曲げられない
  • 膝が何度もガクッと崩れる
  • 明らかな変形がある
  • 膝から下のしびれ、強い冷え、色の変化がある
  • 強い痛みが続く、または痛みが悪化している

変形がある、足先の感覚や血流に異常がある、激しい痛みで動かせないといった場合は、緊急性の高いけがの可能性があります。無理に歩かせず、地域の救急相談窓口や医療機関へ連絡してください。

膝靭帯の損傷かどうかは症状だけで判断できない

膝の痛みや腫れは、靭帯損傷のほか、半月板損傷、骨折、膝蓋骨周辺のけが、筋肉や腱の損傷でも起こります。医療機関では、けがの状況や膝の不安定性を確認し、必要に応じてレントゲン検査やMRI検査などを行います。

特に「痛みが軽くなったから治った」とは限りません。膝崩れや不安定感が残っている場合は、運動再開の時期を自己判断せず、診察を受けてください。

受診までに行うこと

受診までの間は、膝への負担を減らすことを優先します。痛みを我慢して走ったり、膝を強く曲げ伸ばししたりしないでください。

  1. サッカーや走る練習を中止し、できるだけ体重をかけない。
  2. 腫れがある場合は、布で包んだ保冷材などを短時間当てる。皮膚に直接当て続けない。
  3. 横になるときは、可能であれば膝を心臓より少し高くする。
  4. 受傷した時刻、転倒・接触・着地などの状況、腫れが出た時間、歩けるかどうかを記録する。
  5. 整形外科を受診し、診察を受けるまで練習や試合への復帰を控える。

強い腫れや変形があるときは、無理に膝を伸ばしたり、マッサージしたりしないでください。サポーターや松葉杖を使う場合も、痛みやけがの状態に合わないことがあるため、医療機関に相談します。

ジュニアサッカーで膝靭帯を損傷したときは、痛み、腫れ、動かしにくさ、膝崩れが主な手がかりです。ただし、症状だけでは靭帯損傷の種類や重症度は決められません。受傷後に腫れが強い、歩けない、膝が不安定といった症状があれば、競技を中止して整形外科で確認してください。