ジュニアサッカーでかかとが痛む主な原因は、走る・跳ぶ動作の繰り返しによる負担です。特に成長期では、かかとの骨の成長部分に負担が集中する「踵骨(しょうこつ)骨端症(セーバー病)」がよくみられます。
ただし、打撲、アキレス腱や足裏の炎症、疲労骨折などでも痛みます。痛む場所やタイミング、腫れの有無によって考えられる原因が変わるため、強い痛みや長引く痛みは整形外科で確認してください。
ジュニアサッカーでかかとが痛む主な原因
1. 踵骨骨端症(セーバー病)
成長期の子どもに起こりやすく、走った後や練習後にかかとの痛みが出る代表的な原因です。かかとの骨には成長に関わる部分があり、ふくらはぎの筋肉やアキレス腱が繰り返し引っ張ることで、その周辺に負担がかかります。
次のような特徴がある場合は、踵骨骨端症の可能性があります。ただし、症状だけで確定はできません。
- 練習中や練習後に、かかとの後ろ・下側が痛む
- 走る、ジャンプする、ダッシュすると痛みが強くなる
- 休むと軽くなるが、練習を再開すると再び痛む
- 片足または両足のかかとが痛む
- かかとを押すと痛みが出る
練習量が急に増えた時期、試合が続いた時期、硬いグラウンドでの練習が多い時期は、足への負担が増えやすくなります。
2. 打撲や踏まれたことによる痛み
相手選手の足が当たった、転んでかかとを強く打った、着地でかかとをぶつけた場合は、打撲による痛みが考えられます。
打撲では、痛む場所が比較的はっきりしており、腫れや皮下出血を伴うことがあります。痛みが強い、腫れが増える、体重をかけられない場合は、骨の損傷がないか医療機関で確認が必要です。
3. アキレス腱周辺の炎症や負担
かかとの後ろ側が痛む場合は、ふくらはぎからかかとにつながるアキレス腱周辺に負担がかかっていることがあります。
- かかとの後ろが痛む
- 走り始めや練習後に痛みが出る
- アキレス腱を押すと痛い
- 足首を動かすと、かかとの後ろがつっぱる
ダッシュやジャンプが多い練習、急な練習量の増加、ふくらはぎの筋肉の硬さなどが負担につながることがあります。成長期の子どもでは、アキレス腱が付着する成長部分に痛みが出る場合もあります。
4. 足裏の筋膜や腱の炎症
かかとの裏側や足の裏が痛む場合は、足裏を支える組織に負担がかかっている可能性があります。朝起きて最初に歩いたときや、休憩後に動き始めたときに痛みが強い場合は、足裏の組織の炎症が関係することがあります。
ただし、子どものかかとの痛みは踵骨骨端症など別の原因でも起こります。足裏が痛いからといって、原因を自己判断で決めないことが大切です。
5. 疲労骨折など骨への負担
同じ場所の痛みが練習のたびに強くなる場合や、休んでも痛みが残る場合は、骨に繰り返し負担がかかっている可能性もあります。疲労骨折では、はっきりした転倒や衝突がなくても痛みが出ることがあります。
特に、歩くだけでも痛い、片足に体重をかけにくい、押すと強く痛む、腫れがあるといった場合は、練習を続けず整形外科を受診してください。
痛む場所とタイミングから考える目安
痛む場所や症状は原因を考える手がかりになりますが、診断の代わりにはなりません。次の表はあくまで受診時に症状を伝えるための目安です。
| 症状の特徴 | 考えられる原因の例 |
|---|---|
| 練習後にかかとの下側が痛み、休むと軽くなる | 踵骨骨端症、足裏への負担 |
| かかとの後ろやアキレス腱周辺が痛い | アキレス腱周辺の負担、成長部分への負担 |
| ぶつけた直後から腫れや痛みがある | 打撲、骨の損傷 |
| 朝の一歩目や休憩後の歩き始めが痛い | 足裏の組織への負担など |
| 練習を休んでも痛い、歩くのもつらい | 強い炎症、疲労骨折など |
かかとの痛みが出たときの対応
まずは痛みが出る運動を中止し、練習量を減らしてください。痛みを我慢して走り続けると、回復に時間がかかる場合があります。
- ダッシュ、ジャンプ、試合など、痛みが出る動作を中止する。
- 練習後に痛みや熱感がある場合は、タオルで包んだ保冷材などで短時間冷やす。
- 痛みがある間は、歩行や階段など日常動作で痛みが増えないか確認する。
- 痛みが続く場合や繰り返す場合は、整形外科を受診する。
- 医師や理学療法士の指示に従い、練習への復帰時期を決める。
市販のインソールやクッション性のある靴が負担を軽くすることはありますが、原因によって適した対応は異なります。靴やインソールだけで痛みを隠して練習を続けるのは避けてください。
早めに整形外科を受診したい症状
次の症状がある場合は、練習を中止し、早めに整形外科を受診してください。
- 歩く、立つだけでも痛い
- 痛みで足を引きずっている
- かかとが腫れている、赤くなっている
- 強くぶつけた後から痛みが続いている
- 練習を休んでも数日たって改善しない
- 痛みが何度も繰り返す
- しびれ、発熱、強い熱感がある
受診時には、痛みが始まった日、痛む場所、練習中・練習後・朝など痛むタイミング、最近の練習量や試合数、ぶつけたかどうかを伝えると診察の助けになります。
練習に戻るときの注意点
痛みが軽くなっただけで、すぐに通常練習へ戻らないことが重要です。まずは歩行や軽い動作で痛みがないことを確認し、問題がなければジョギング、ボール練習、ダッシュ、対人練習の順に負荷を上げます。
運動中だけでなく、練習後や翌朝に痛みが出ないかも確認してください。負荷を上げた後に痛みが戻った場合は、前の段階に戻して休み、必要に応じて医療機関へ相談します。
まとめ
ジュニアサッカーのかかとの痛みは、成長期のかかとに負担がかかる踵骨骨端症が主な原因の一つです。ほかにも、打撲、アキレス腱周辺の炎症、足裏の負担、疲労骨折などが考えられます。
痛みを我慢して練習を続けず、まず痛みが出る動作を中止してください。歩くのも痛い、腫れがある、痛みが続く・繰り返す場合は、原因を確かめるため整形外科を受診しましょう。







