ジュニアサッカーでかかとが痛む主な原因は、成長期のかかとに繰り返し衝撃や負荷がかかることです。特に小学校高学年から中学生の時期は、かかとの骨の成長部分に炎症が起こる「踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)」がよくみられます。
ただし、打撲や靴の問題、アキレス腱周辺の炎症、疲労骨折などでも痛みます。痛む場所や、運動時だけ痛いのか、歩いていても痛いのかによって考えられる原因が変わります。
ジュニアサッカーでかかとが痛む主な原因
成長期の踵骨骨端症
最も代表的な原因の一つが、成長期のかかとの骨にある成長部分への負担です。走る、止まる、ジャンプする動作を繰り返すと、ふくらはぎの筋肉やアキレス腱がかかとを強く引っ張り、かかとの後ろから下側に痛みが出ることがあります。
「セーバー病」と呼ばれることもありますが、病名だけで自己判断はできません。次のような場合は、この原因が考えられます。
- 練習中や練習後に痛みが強くなる
- かかとの後ろや左右を押すと痛い
- 走る、ジャンプする、つま先立ちで痛む
- 休むと軽くなるが、練習を再開すると繰り返す
- 成長期で、練習量が増えた時期に発症した
成長期の痛みと考えられても、痛みを我慢して練習を続けると悪化することがあります。
練習量や運動強度の増加
大会前に練習時間が増えた、急に走り込みが多くなった、複数チームで続けてプレーしたといった変化も、かかとの痛みにつながります。特に、硬いグラウンドでのダッシュや切り返しが続くと、かかとへの衝撃が増えます。
痛みが出た直前に、練習量・試合数・走る距離・グラウンドの硬さが変わっていないかを確認してください。
靴やインソールが合っていない
サイズが合わない靴、かかとが大きく動く靴、クッション性が合わない靴でも、かかとに負担がかかります。靴底の摩耗や、左右で異なるすり減り方も確認が必要です。
ただし、靴を替えれば必ず治るとは限りません。靴が原因に見えても、成長期の骨への負担やほかのけがが重なっている場合があります。
打撲やひねりによるけが
相手選手やボール、地面にかかとをぶつけた後なら、打撲による痛みが考えられます。足首をひねった後にかかと周辺が痛むこともあります。
腫れや内出血がある、体重をかけられない、痛みが急に強くなったという場合は、単なる疲労と判断せず、早めに整形外科を受診してください。
アキレス腱や足裏への負担
かかとの後ろが痛む場合はアキレス腱周辺、かかとの裏から土踏まずにかけて痛む場合は足裏の組織への負担が関係することがあります。ふくらはぎの張りや、足首の動かしにくさを伴うこともあります。
痛む場所が「かかとの骨そのもの」なのか、「かかとの後ろ」なのか、「足裏」なのかを確認すると、受診時にも症状を伝えやすくなります。
疲労骨折などの骨のけが
走ると痛む状態が続き、次第に痛みが強くなった場合は、骨に繰り返し負荷がかかる疲労骨折なども否定できません。初めは運動時だけでも、進行すると歩行時や安静時にも痛むことがあります。
特定の場所を押すと強く痛む、片足に体重をかけにくい、休んでも痛みが続く場合は、練習を続けず整形外科で確認してください。
痛む場所と症状から考える目安
| 症状の特徴 | 考えられる原因の例 |
|---|---|
| 練習後にかかとの後ろや下側が痛み、休むと軽くなる | 成長期の踵骨骨端症、使いすぎ |
| かかとをぶつけた後から痛い | 打撲などの外傷 |
| かかとの後ろとふくらはぎが痛い | アキレス腱周辺への負担 |
| かかとの裏から足裏にかけて痛い | 足裏への負担、足底の組織の炎症など |
| 歩いても痛い、押すと強く痛い、痛みが徐々に増える | 疲労骨折などを含む骨や組織のけが |
この表は症状から考える目安であり、原因を確定するものではありません。成長期の痛みと疲労骨折などは、症状が似ることがあります。
かかとが痛いときにまず行うこと
- 痛みが出る練習や試合を中止する。走る、ジャンプする、ダッシュする動作で痛むなら、そのまま続けないでください。
- 痛みが出た場面を記録する。練習中か後か、痛む場所、腫れの有無、歩けるかどうかを確認します。
- 靴と練習環境を確認する。靴のサイズ、かかとのずれ、靴底の摩耗、急な練習量の増加がないかを見直します。
- 痛みが続く場合は整形外科を受診する。特に、数日休んでも改善しない、再開するとすぐ痛む、歩行にも支障がある場合は、スポーツ障害や成長期の骨の状態を確認してもらいます。
冷やすことや練習量を減らすことが役立つ場合もありますが、痛みを隠して練習を続けるためにテーピングや鎮痛薬を使うのは避けてください。使用する場合は、保護者が医師や薬剤師に相談してください。
早めの受診が必要な症状
次の症状がある場合は、練習を中止し、早めに整形外科を受診してください。
- 歩くことや体重をかけることが難しい
- 強い腫れ、内出血、変形がある
- 転倒や衝突の直後から強く痛む
- 安静にしていても痛い、夜も痛い
- 痛みが数日休んでも改善しない
- 同じ場所の痛みを何度も繰り返す
- 発熱、赤み、熱っぽさがある
急なけがで足の形が変わっている、強い腫れがある、まったく体重をかけられない場合は、通常の練習復帰の相談ではなく、早急な診察が必要です。
練習に戻る判断
痛みがなくなった直後に、いきなり試合へ戻すのは避けます。まず歩行で痛みがないことを確認し、軽い動き、ジョギング、ダッシュ、切り返しの順に負荷を上げます。途中で痛みが戻ったら、その段階で中止してください。
踵骨骨端症などの成長期のスポーツ障害では、練習量の調整やふくらはぎ・足首の状態の確認が必要になることがあります。復帰時期は、痛みの原因と程度によって異なるため、痛みを繰り返す場合は医療機関で相談してください。
ジュニアサッカーのかかとの痛みは、成長期のかかとに負荷がかかる踵骨骨端症が代表的ですが、打撲、靴、アキレス腱の負担、疲労骨折なども原因になります。痛む場所と発症のきっかけを確認し、歩行時の痛みや腫れがある場合、または休んでも改善しない場合は、練習を続けず整形外科で診てもらいましょう。







