ジュニアサッカー選手の睡眠時間は、怪我予防に役立つ可能性があります。ただし、睡眠時間を増やせば怪我を必ず防げるわけではありません。年齢に合った睡眠を確保すると、疲労の回復や集中力の維持につながり、結果として怪我のリスクを下げる一助になると考えられます。
ジュニアサッカー選手に必要な睡眠時間の目安
目安は年齢によって異なります。米国睡眠医学会(AASM)は、6~12歳は1日9~12時間、13~18歳は1日8~10時間の睡眠を推奨しています。
| 年齢 | 推奨される睡眠時間 |
|---|---|
| 6~12歳 | 1日9~12時間 |
| 13~18歳 | 1日8~10時間 |
この時間は、夜間の睡眠だけでなく、昼寝を含めた24時間の合計として示されています。小学生の選手は9時間未満、中高生の選手は8時間未満が続いていないかを、まず確認するとよいでしょう。
睡眠不足が怪我のリスクに関係する理由
睡眠不足になると、練習や試合後の疲労が残りやすくなります。疲れが残った状態では、走る・止まる・方向を変えるといった動作の正確さや、相手やボールへの反応が低下する可能性があります。
また、睡眠は身体の回復や成長にも関係します。睡眠不足が続くと、集中力が落ちて判断を誤りやすくなったり、疲労を自覚しにくいままプレーを続けたりすることも考えられます。
思春期のスポーツ選手を対象にした研究では、睡眠時間が短い選手ほどスポーツ中の怪我が多い傾向が報告されています。ただし、この研究は睡眠不足だけが怪我の原因だと証明したものではなく、練習量、過去の怪我、体力、競技環境などの影響も考慮する必要があります。
Chronic Lack of Sleep Is Associated With Increased Sports Injuries in Adolescent Athletes
睡眠時間だけでなく、怪我につながる条件も確認する
睡眠は怪我予防の一つの条件です。睡眠時間が足りていても、次のような状態で練習や試合を続けると、怪我のリスクが高まる可能性があります。
- 前日の試合や練習の疲れが残っている
- 痛みや違和感を我慢してプレーしている
- 急に練習量や試合数が増えた
- 準備運動やクールダウンが不足している
- 食事や水分補給が足りていない
- グラウンドの状態やシューズが合っていない
したがって、「何時間寝たか」だけで判断せず、起床時の疲労感、練習中の集中力、痛みの有無も合わせて確認することが大切です。
ジュニアサッカー選手の睡眠時間を確保する方法
まずは起床時刻から逆算し、年齢の推奨時間を満たせる就寝時刻を決めます。毎日まったく同じ時刻に眠れなくても、平日と休日で起床時刻が大きく変わらないようにすると、生活リズムを整えやすくなります。
- 起床時刻を決め、そこから9~12時間、または8~10時間を逆算して就寝時刻の目標を立てる。
- 夜遅い練習や試合の後は、帰宅後の食事、入浴、着替えにかかる時間も含めて予定を組む。
- 就寝前は、スマートフォンやゲームなどで長時間起き続けないようにする。
- 朝起きた時刻、睡眠時間、疲労感、練習内容を記録する。
- 1~2週間記録し、睡眠時間が不足する日や、疲労が強い日が続いていないか確認する。
夜の練習がある場合は、練習後に興奮が続いてすぐ眠れないことがあります。その場合も、就寝直前まで動画やゲームを続けるのではなく、照明を落とし、着替えや入浴などを済ませて眠る準備に切り替えることが重要です。
昼寝は睡眠時間の不足を補える?
短い昼寝は、一時的な眠気や疲労を軽くする方法として役立つことがあります。ただし、昼寝をしているから夜の睡眠が短くてもよい、とはいえません。成長期の選手は、まず夜間に必要な睡眠時間を確保することを優先してください。
長い昼寝や夕方遅くの昼寝によって夜に眠れなくなる場合は、昼寝の時間帯や長さを見直します。昼寝をしても疲労感が続く場合は、睡眠時間以外の原因も確認が必要です。
睡眠時間が足りているか判断するポイント
次の項目が複数当てはまる場合は、睡眠時間が不足している可能性があります。
- 朝、目覚ましを何度も止めないと起きられない
- 学校や移動中に強い眠気がある
- 練習中に集中が続かない
- 普段より動きが重く、判断が遅い
- 休日に平日より長時間眠る
- 練習後も疲労がなかなか取れない
睡眠時間を確保しても強い眠気が続く、いびきや息苦しさがある、痛みや疲労でプレーに支障があるといった場合は、保護者が本人の状態を確認し、必要に応じて医療機関やチームの指導者へ相談してください。
まとめ
ジュニアサッカー選手の睡眠時間を確保することは、疲労回復や集中力の維持を通じて、怪我予防に役立つ可能性があります。目安は6~12歳で9~12時間、13~18歳で8~10時間です。
ただし、怪我は睡眠だけで決まるものではありません。まずは起床時刻から必要な睡眠時間を逆算し、睡眠時間、疲労感、痛み、練習量を一緒に記録して、無理なくプレーできているか判断しましょう。







